「コラヴァン」は低価格ワインでも効果発揮、何日間ワインが美味しく飲めるか検証

ワインの酸化を防ぐ「コラヴァン」

コラヴァンは、その触れ込みとして「コルク栓を開けることなくワインを飲むことができるので、酸化を防いで何ヶ月でも何年でもワインを開けたての状態で楽しむことができる」

とありますが、果たして本当にその触れ込み通りなのでしょうか?

そこで今回は、コラヴァンを実際に使って、どのくらい酸化を抑えてワインを楽しむことができるか検証してみたいと思います。

酸化防止効果を検証するために、今回は酸化の影響が判別しやすい低価格のテーブルワインを使って、コラヴァンを使う効果を見ていきます。

検証に使った低価格ワイン

今回検証に使ったワインは、スーパーマーケットのプライベートブランド、イタリアの「コントラーダ赤」にコラヴァンを使ってみました。

参考までに、分かった範囲でワインの情報を以下に記載します。

  • ワイン名:コントラーダ 赤
  • ヴィンテージ:記載なし(※テーブルワイン格付け)
  • 種類、ボディ:赤、ライトボディ
  • 生産国:イタリア
  • アルコール度数:12%
  • 買ったお店:スーパーマーケット
  • 購入価格(税込):¥338(※2023年5月時点)

このワインはスクリューキャップで、そのままではコラヴァンを使うことはできないので、セットについている「コラヴァンスクリューキャップ」に付け替えました。

私が持っている「コラヴァン3+」には、スクリューキャップは最初からセットの中に含まれていますが、これがあるとスクリューキャップのワインにもコラヴァンが使えるので便利です。

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ちなみに、コラヴァンスクリューキャップに付け替える時にワインを開封する必要があったので、開封した一瞬だけワインが外の空気にさらされました。

コラヴァンの使用効果の検証

それではここからは、コラヴァンをコントラーダ赤に使って、その日ごとでワインの状態を確認していくことでコラヴァンの使用効果を検証していきたいと思います。

抜栓初日

開けたてですので、当然美味しく飲めます。

ワインにブショネや劣化の兆候もなく、健全な状態です。

イタリアのテーブルワインらしい、アメリカンチェリーやブルーベリー、プルーンといった赤や紫色のフルーツを想わせる、フレッシュで生き生きとした味わいでトマトソースによく合いそうです。

ただボディとしてはライトで、タンニン分が強いわけではなく、果実味も凝縮しているとは言えないので、

飲みかけをそのまま保管した場合は、せいぜい2〜3日が限度だと感じました。

ここから、コラヴァンの効果の検証に入りますが、以下は参考までに。

ワインは、スクリューキャップを開けてすぐにコラヴァンスクリューキャップに付け替えたので、最初の一杯目からコラヴァンを通しています。

そのため、アルゴンガスもほぼ最初の時点で注入され、ボトル内のワインはある程度酸素から遮断されているはずです。

ワインの保管は、常時セラーで横置きにしていました(コラヴァンスクリューキャップに付け替えても横置きで保存できるのは、何気にありがたいです)。

抜栓9日目

テーブルワインとはいえ、数日ではあまり変化しないだろうと最初から踏んでいましたので、1週間程度間を空けて検証してみました。

正直な感想としては、まったく問題なく美味しく飲むことができます。

細かく言えば、1日目の味と比べるとやや酸が立ってきたかなとは思いますが、ブルーベリーのような風味もしっかり残っているので、

たとえ普通にお店のテーブルワインとして提供されたとしても、まず文句は出ないレベルです。

ワインの開き具合は、完全に開き切って今がピークという印象です。

ボトル内のワインも半分ほどとだいぶ減ってきたので、いくらアルゴンガスを注入しているとはいえ、これだけボトル内に空間があると今後どうなるのでしょうか。

抜栓15日目

もう少し短いスパンで検証しようと思っていましたが、私の都合で、間が空いてしまいました。

アルゴンガスが注入されているとはいえ、栓を付け替えた時に酸素がワインに触れて時間が経っていますので、さすがにワインが化学変化しているだろうと思っていました。

感想としては、問題なく美味しく飲むことができます。

9日目の印象と大きく変わっておらず、少し酸が立っているように感じますが、フルーツの若々しい風味がふんだんに感じられる、いわゆるワインが開いた状態をずっと維持しています。

最初に飲んでから2週間経っているので、普通に抜栓して飲んでいたら、すでに香りが飛んで風味も変わってしまっていると思います。

栓を付け替えたとはいえ、少なくともコラヴァンの効果がきちんと出ていると思います。

抜栓17日目

抜栓してから2週間以上過ぎ、残ったワインもグラス2杯分でしたので、この日でワインを飲み切りました。

最後に飲んだ印象としては、開けたてに比べるとフルーツの風味がやや落ちて、渋味が際立ってきました。

家飲みではまだ飲める状態ですが、バランスが崩れてきたので、さすがにお店でお金を払って飲むテーブルワインとしては提供できない程度に酸化が進んできました。

この2日前に試した時はまだワインは酸化の兆しがあまりありませんでしたが、

この日はワインの量がボトルの1/3程度だったこともあり、さすがにここまで量が減るとワインの酸化を完全に防ぎ切ることはできなかったようです。

検証結果

今回の検証によって、以下のことが分かりました。

  • コラヴァンを使って適切に保存すれば、低価格の赤ワインでも2週間程度は問題なく楽しめる。
  • スクリューキャップであっても、専用キャップに付け替えてコラヴァンを使えば問題ない。

この結果についてどう思われるかは、あなたの捉え方次第ですが、

使った印象としては、テーブルワインの品質でも状態を2週間キープできるのなら、コラヴァンの効果は十分に発揮されたと思います。

同じワインを最低でもこの期間キープできるのであれば、これまでできなかった様々なワインの飲み方も楽しめて、

例えば、週末の休みで飲んだワインを取っておいて、次の週末にまた同じワインを楽しむ、

次の週末にみんなで飲むために買ったワインの味と状態を、あらかじめチェックしておく、

抜栓したらすぐに風味が変わってしまうヴィンテージが古いワインでも、時間を置いてゆっくりと楽しめる、などといった楽しみ方もできると思います。

ちなみに、今回はコラヴァンの中でもタイムレスというシリーズの実証実験ではありましたが、

スクリューキャップのワインを一度抜栓してコラヴァンを使ったので、結局はコラヴァンのピボットシリーズの効果を実証実験した事と同じことになりました。

つまり、ピボットシリーズを使っても、

栓をすぐに付け替える、コラヴァンをすぐに使用(=アルゴンガスをすぐに注入する)、ワインはセラーで保管をすれば、キャッチコピー通りの効果が実証されたことになります。

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酸化を防いでワインが飲めるアイテム「コラヴァン」

ワインは一度開封してしまうと、酸化の進行を完全に防ぐことはできませんが、

ワインシステム「コラヴァン」の登場によって、ワインの栓を開封しなくても飲むことができるため、ワインの酸化が進むことを心配する必要がなくなりました。

「コラヴァン」とは、ボトルに取り付けて使うことで、コルク栓を抜かずにボトルの中のワインを注いで飲むことができる、特許テクノロジーを使用したアイテムです。

コラヴァンを使えば開封せずにワインが飲めるので、ワインを酸化させることなく、数ヶ月または数年後でも開けたての状態でワインを飲むことができます。

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コラヴァンは使い方が簡単ということもあり、飲みたいワインの酸化を気にせず楽しめるだけでなく、

熟成途中のワインの状態を飲んで確かめるといった、これまでできなかったワインの楽しみ方もできるので、世界のワイン愛好家からも注目されているアイテムです。

「コラヴァン」については、以下の記事でも詳しく紹介していますので、参考にしてみてください。

ワインの飲み方が変わる?!コルクを抜かずにワインが飲める道具、コラヴァンとは?

コルクを抜かずワインを注ぐ「コラヴァン」使い方を画像付きで紹介、使用上の注意点も

買うならどのコラヴァンがいい?シリーズ・モデル別の比較とオススメを紹介

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