安くておいしいバッグ・イン・ボックスの箱ワイン、魅力と特徴を理解すればコスパ最強!

ワインの知識・用語

ワインと言えば、ガラス瓶に入っているものが普通と思われがちですが、その考えを覆すバッグ・イン・ボックスのワインというものをご存知でしょうか?

今回は、コストパフォーマンスに優れたバッグ・イン・ボックスのワインの魅力と、その特徴を最大限に活かす方法を提案したいと思います。

バッグ・イン・ボックスのワイン(箱ワイン)とは?

バッグ・イン・ボックス(Bag In Box)のワインとは、容器にガラス瓶ではなく、ダンボール箱が使われたもので、「箱ワイン」や「ボックスワイン」と呼ばれることもあります。

(紛らわしいので、この記事本文では、以下「箱ワイン」と表記します。)

箱ワインは、外装が段ボールで、その中にワインが詰まったポリエチレンやアルミ素材のパックが入っており、パックには気密性のあるプラスチックの注ぎ口も取り付けられています。

従来の箱ワインは、安くておいしくないものというイメージが強かったのですが、

2000年代から上質な箱ワインが造られ始めるようになり、今では質の高い箱ワインを見つけることができます。

ガラス瓶と比べると軽量で容器コストも安く、エコなパッケージの箱ワインは、現在注目を集めており、裕福なワイン愛好家の間でも人気が高まっています。

箱ワインの魅力

大容量で価格が安い

箱ワインの魅力は、まず大容量で価格が安いということです。

ワインで一般的なガラス瓶と容量を比べると、ガラス瓶が750mlに対して、大抵の箱ワインは3000mlと4本分の量が入っています。

さらに、箱ワインは、ガラス瓶よりも安く買うことができます。

ガラス瓶と箱ワインの価格を比べてみると、以下のように、ガラス瓶4本分よりも箱ワイン1個の方が、お買い得なのがお分かりいただけるかと思います。

750mlガラス瓶と3000ml箱ワインの最安値比較(※「価格.com」より、2024年3月時点)

  • フランジア赤 750ml:647円、3000ml:2,068円
  • フロンテラ・カベルネソーヴィニヨン赤 750ml:748円、3000ml:2,178円
  • カルロ・ロッシ白 750ml:603円、3000ml:2,098円

箱ワインがお買い得な理由として、ガラス瓶よりもコストが安く済むことがあります。

そもそも、バッグ・イン・ボックスの容器は、多くの液体を効率よく運搬・保管するために開発されたものです。

箱ワインも同様で、ガラス瓶のものより安価で軽量、省スペースで運搬・保管することができるので、

ワインの生産・輸送・保管にかかるコストが安く済むため、メーカー側としてもそれを販売価格に反映することができます。

そのため、箱ワインは、大容量かつコストパフォーマンスにも優れていると言えます。

飲みかけでもおいしさを長期間キープ

箱ワインは、一度栓を開けたらワインがあまり日持ちしないのでは、と思われがちですが、実はその逆で、抜栓後でもガラス瓶のワインよりも日持ちさせることができます。

開封した後のワインがおいしく飲める期間としては、ガラス瓶がだいたい3日程度に対して、箱ワインはなんと約1ヶ月程度キープすることができます。

理由は、開封後でも箱ワインの方が、ワインがほとんど空気に触れないためです。

ガラス瓶の場合は、ワインを注いだ分だけ瓶の中に空気が入り込むので、開封後はワインの酸化が急激に進むのに対して、

箱ワインの方は、注ぐたびにワインのパックが縮んでワインがほとんど空気に触れないため、ワインの酸化がゆるやかで長期保管が可能となります。

気軽に飲める

箱ワインは注ぎ方も簡単で、注ぎ口を箱の中から取り出してボタンを押すだけで、ウォーターサーバーのようにワインが出てきます。

そのため、栓を開けるときにも専用のワインオープナーも必要なく、気軽にワインを注いで飲むことができるというのも大きな魅力です。

また箱ワインの外箱は、そのほとんどが四角い段ボールなので、

飲みかけを冷蔵庫の中で保管するときも、スッキリ収納させることができ、飲みたい時にいつでも冷蔵庫から冷えたワインをサーブすることができます。

飲み終わった後の処分が簡単

箱ワインに限らず、バッグ・イン・ボックスの大きなメリットとして、使用後の容器の処分が簡単で環境に優しいということがあります。

使用後の容器は、お住まいの自治体のルールに従い、中の袋と紙箱を分別して、折りたたんで小さくして処分できます。

バッグ・イン・ボックスは、輸送だけでなく処分時のC02排出量も軽減できるエコなパッケージとして、大きなメリットがあるため、取り入れるワイナリーも増えてきています。

箱ワインの特徴

中身は早飲みのテーブルワイン

箱ワインに使われるワインは、普段飲み用のテーブルワインなので、熟成してもおいしくなることは期待できません。

そのため箱ワインは、セラーで熟成させることは考えず、早めに飲んでしまった方がおいしく飲めます。

期間としては、ワインが詰められてから12ヶ月以内に飲み切ることがベストと言われています。

箱ワインの味わいは、ブドウのフレッシュな風味を楽しむシンプルなもので、イメージとしては「サイゼリア」でデカンタやグラスで出てくるワインとかなり似ています。

もし香り豊かでフルボディのワインが飲みたければ、ガラス瓶のより高価格なワインを選ぶ方がおすすめです。

また箱ワインは、ガラス瓶のものに比べるとかなり種類が少なく、箱ワインの中で味わいが群を抜いて優れているものは、まだ見受けられない現状ではあります。

開封後でも保管・持ち運びが簡単

箱ワインは、未開封ではもちろん、栓を開けた後でも保管・持ち運びが簡単という特徴があります。

気密性の高い注ぎ口がついているので、栓を開けた後でもパック内のワインはほとんど空気に触れず、ワインの酸化がゆるやかで長期保管が可能です。

また箱ワインの外装は四角い段ボールで、ほとんどの箱ワインには持ち手もついているので、持ち運びも気軽にできます(未開封の場合は少し重たいですが)。

箱ワインが特に活躍するシーン

このように、箱ワインにはとにかく安くておいしいワインがたくさん飲める、飲みかけでも保管・持ち運びが気軽、空容器の処分も簡単といった、ガラス瓶のワインとは違った特徴があります。

これまで説明した魅力と特徴を踏まえると、箱ワインは、特に以下のシチュエーションで大活躍できると思います。

  • コスパに優れた普段飲み用ワイン
  • ホームパーティー
  • アウトドア(バーベキューやキャンプ)

おすすめの箱ワイン3選

シチュエーションに応じて、特に私がおすすめしたい箱ワインを3つ(正確には2つと、番外編で1つ)紹介したいと思います。

今回紹介するワインは、全て持ち手がついているので持ち運びもしやすく、ホームパーティーやアウトドアでも大活躍すること間違いなしです。

アルパカ 3000ml

数ある箱ワインの中で、どれか1種類をおすすめするとしたら、私は「アルパカ」です。

ガラス瓶でも、その安さとコストパフォーマンスの高さで有名なチリワインの「アルパカ」ですが、最近は同じものを箱ワインでも楽しむことができます。

アルパカを日本へ輸入・取り扱う会社は、スーパードライで有名なアサヒビールで、流通経路が安定しているので、全国どこでも手に入れやすいというのも大きな魅力です。

アルパカの箱ワインは、ガラス瓶と同じようにブドウ品種ごとでいくつか販売していますが、そのどれもが、ブドウの特徴をしっかり生かしたコストパフォーマンスの高い仕上がりです。

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ルナーリア 3000ml

ワインの味わいでは大差がないと言われる箱ワインですが、最近では外箱のデザインに凝ったおしゃれなものも増えてきています。

見た目がおしゃれな箱ワインなら、家のような箱デザインの「ルナーリア」がおすすめです。

味わいも本格的で、有機栽培のブドウを使用した、いわゆるオーガニックの箱ワインになります。

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グランピングワインズ 1500ml

箱ワインではないですが、キャンプやバーベキューなど、特にアウトドアでワインを楽しみたい方には特におすすめなのが「グランピングワインズ」です。

パウチ型の自立式容器で、アウトドアでロープや木に吊るすための専用カラビナもついています。

箱ワインのパックと同様に、密閉性の高い容器にワインが入れられているので、ワインを注いでも中のワインが酸化しません。

容量は1500mlと、箱ワインより少ないものの、それでもガラスの瓶のワインより大容量で持ち運びもお手軽です。

ワインにはオーガニック栽培のブドウが使われており、味わいもバーベキューや炭火料理などに合わせやすいアウトドアを想定したものに仕上がっています。

開封せずにボトルのワインが飲める「コラヴァン」

今回は、箱ワインについて紹介してきました。

一方でガラス瓶のワインは、開封した時に多くの酸素がワインに接触するので、ワインの酸化がどうしても急激に進んでしまいます。

しかしワインシステム「コラヴァン」を使うことで、栓を開封しなくてもワインを飲むことができるようになり、ワインの急激な酸化を心配する必要がなくなります。

「コラヴァン」とは、ボトルに取り付けて使うことで、コルク栓を抜かずにボトルの中のワインを注いで飲むことができる、特許テクノロジーを使用したアイテムです。

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コラヴァンを使えば、ワインを酸化させることなく、数ヶ月または数年後でも開けたての状態でワインを飲むことができます。

コラヴァンは使い方が簡単ということもあり、飲みたいワインの酸化を気にせず楽しめるだけでなく、

熟成途中のワインの状態を飲んで確かめるといった、これまでできなかったワインの楽しみ方もできるので、世界のワイン愛好家からも注目されているアイテムです。

「コラヴァン」については、以下の記事で詳しく紹介していますので、参考にしてみてください。

ワインの飲み方が変わる?!コルクを抜かずにワインが飲める道具「コラヴァン」とは?

コルクを抜かずワインを注ぐ「コラヴァン」使い方を画像付きで紹介、使用上の注意点も

買うならどのコラヴァンがいい?シリーズ・モデル別の比較とオススメを紹介

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