ソムリエナイフでワインコルクの抜栓、開け方のポイントとコツとは?

ワインの知識・用語

赤白ワインのコルク栓、ソムリエナイフを使って開けるのはなかなか難しいですね。

私もソムリエナイフを手にしたばかりの頃は、何度も抜栓で失敗したものです。

ただそのたびに「なんで失敗したんだろう?」と思い返すと、だいたい抜栓で失敗するポイントは同じだということが分かってきました。

その点に気をつけてコルク栓の抜栓を続けていたら、いつの間にか失敗はほぼなくなり、お客様の前でも抜栓にはそれほど手間取らなくなっていました。

そこで今回は、私の経験談を基に、ソムリエナイフを使ったコルク栓のワインの開け方について、失敗しやすいポイントと開けるコツを見ていきたいと思います。

コルク栓を開ける手順は?

ソムリエナイフでコルク栓の開ける時の手順を、一度確認しておきましょう。

ただワインの栓を抜くだけでも、以下の工程が必要ですね。

  • キャップシールを剥がす
  • トーションでコルク栓や瓶口の周りの汚れを拭き取る
  • スクリューをコルクに差し込む
  • コルクを引き抜く

これらの手順を一つずつ落ち着いてクリアすれば、無事にワインが開けられるということです。

それぞれの手順について、ソムリエナイフをどう使えばいいか、詳しく見ていきましょう。

基本的にどこでどのように失敗するかは、大体パターンがあるので、合わせて見ていきます。

キャップシールを剥がす

まずは、注ぎ口を覆っているキャップシールを剥がす必要があります。

ソムリエナイフの刃先をキャップシールに当てて、まずは半周ぐるっとナイフを回転させて切れ込みを入れます。

この時、ボトルは固定したままが基本で、ナイフの方を動かします。

半周ナイフで切れ込みを入れたら、ソムリエナイフを持ちかえ、逆に半周切れ込みを入れます。

切れ込みが一周入ったら、今度は下から上に向かって縦にナイフで切れ込みを入れ、そこから刃先を差し入れ切り取った上部を切り離します。

よくある失敗例

失敗例としては、ナイフの切れ込みが弱くキャップシールがきれいに剥がれないことです。

キャップシールは引きちぎれますが、見た目が悪くなるので、きれいに切って剥がしたいところです。

キャップシールを切る時は、しっかりとソムリエナイフの刃先に力を加えて、切れ込みを入れましょう。

トーションでコルク栓や瓶口の周りの汚れを拭き取る

キャップシールを剥がした後の瓶口は、意外と埃やカビが付着していることがあります。

きれいなトーションで一度拭って、瓶口をきれいにしましょう。

よくある失敗例

早く開けようとする慌てるあまり、トーションで拭き取る動作を忘れることがあります。

瓶口の周りを拭き忘れると、ワインを注いだ時に瓶口に残った埃やカビがグラスに入ってしまうことがあります。

抜栓した後に瓶口を拭うと、その時にワインに埃などが入ってしまうことがあります。

瓶口は、線を抜く前に忘れずに拭いておきましょう。

瓶口を拭き取る動作があることで少し間が取れますし、この時にコルクの状態が確認できるので、コルクを抜く時のイメージもできます。

スクリューをコルクに差し込む

ここからが失敗しないために特に大事な手順で、まずはスクリューをコルクに差し込みます。

ポイントは、コルクの中心からまっすぐ差し込んでいくことです。

コツとしては、スクリューは最初寝かした状態からコルクの中心に差し、差したら垂直に起こしてから回して差していくことです。

あとは自然にスクリューを回しながら、垂直に差していくよう注意するくらいです。

よくある失敗例

このスクリューをコルク栓にまっすぐしっかりと差し込むのが、ワインの開ける時に失敗しない大きなポイントです。

ここでスクリューが斜めに入ると、引き抜く時にコルクが割れることがよくあります。

この場合、無駄な力がソムリエナイフにかかるので、ソムリエナイフが壊れることもあります。

また、しっかりコルクの奥までスクリューを差し込まないと、途中でコルクが折れる原因になります。

ワインを開ける時の失敗のほとんどが、抜栓途中でコルクが割れるか折れることなので、ここは気をつけましょう。

ただここで難しいのが、スクリューを差しすぎないことです。

差しすぎると、スクリューがコルクを突き抜け、コルク片がワインに落ちてしまうからです。

感覚を掴むまでが難しいですが、スクリューは完全に回し切らないよう、少しスクリュー部分が残るくらいで回し入れるのをやめるくらいがいいです。

コルクを引き抜く

ソムリエナイフのフックをボトルの口に引っかけて、フックが外れないように軽く抑えながらレバーを持ち上げて、コルクを引き抜きます。

スクリューが真ん中に垂直に差さっていれば、テコの原理を利用して、コルクを上に垂直に持ち上げる力が入るように、レバーを手前から奥に押し出すイメージで抜けます。

よくある失敗例

いちばん失敗が多いポイントは、この抜く時にコルクが途中で折れることです

だいたいは力任せにコルクを引き抜こうとするあまり、コルクを抜く力がまっすぐ上にかからないことです。

コルクが折れる時は、けっこうコルクに対して、斜めや横に力が加えてしまっているなと思うことがあります。

力任せでコルクを抜こうとすると、かなり失敗します。

テコの原理をしっかり意識して、どこの部分にどう力を入れればコルクに対して真上つまり垂直に効果的に力が入るかをイメージしながら、ゆっくり力を入れていくのがコツです。

またワインによってはコルク栓が固く、上に抜けるよう力を入れていてもなかなか抜けない時があります。

ここも力任せにすると、支点、つまりワインボトルとソムリエナイフのフックが当たっている部分のボトルが、欠けてしまうことがあります。

コルク栓が固い時は、スクリューを少しだけ回して、ボトルの支点をずらしてから再度レバーを引き上げてみましょう。

支点を少しずつずらしながら、コルクを真上に引き抜くよう力を加えていくと、固いコルク栓であってもそのうち抜けるようになることがほとんどです。

抜栓で失敗が少ないソムリエナイフは?

では、抜栓で失敗が少ないソムリエナイフというものはあるのでしょうか?

人によって使い勝手は違うので、これなら失敗しないというソムリエナイフはお伝えしづらいですが、

コルクを引き抜く際、レバーに力を加えた時に手が痛くならなそうかどうかと、スクリューがすぐ壊れたり曲がったりしなさそうかどうかは、買う前にしっかり見た方がいいと思います。

この2点を考えると、安いソムリエナイフを普段から使い続けるのは、肝心な時に壊れるかもしれないので避けた方がいいと思います。

また実用面では、フックの部分が2段階あるダブルアクションの方が、抜栓は楽だと思います。

私は抜栓に自信がない時は、定番であるプルタップスのダブルアクションを愛用していました。

使いやすく価格もお手頃なので「もし壊したり失くしたりしても諦めがつく」と思い、普段使っていましたが、

作りもそこそこ丈夫で、壊れたことは一度もありませんでした。

ちなみに今使っているソムリナイフは、シャトー・ラギオールのグランクリュシリーズです。

実用的なソムリエナイフもいいですが、ワインの抜栓も一つの見せ場ですので、抜栓の機会が多い方にはやはり高級なソムリエナイフをオススメしたいです。

シングルアクションでコルクスクリューが短く、最初は少し慣れが必要ですが、使い続けるうちにあなたの手に馴染むので愛着が湧いていきますよ。

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まとめ

今回は、ソムリエナイフを使ったコルク栓のワインの開け方について、失敗しやすいポイントと開けるコツを見てきました。

開ける手順としては、キャップシールを剥がす、きれいな布でコルク栓や瓶口の周りの汚れを拭き取る、スクリューをコルクに差し込む、コルクを引き抜くです。

それぞれに失敗しやすいポイントがあるので、そこは気をつけて一つ一つ落ち着いてこなしていきましょう。

またソムリエナイフにも、あなたとの相性があるので、ソムリエナイフも機会があれば色々と使ってみて、あなたの手に馴染むものを見つけるといいと思います。

ワインの栓の開け方も、結局は慣れですので、コツさえ掴めればそれほど難しくはありません。

今回見てきたことを頭に入れながら、エレガントにソムリエナイフで抜栓できるよう、いろいろと試行錯誤してみてくださいね。

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