ワイン用のぶどう品種100種類、主な産地と特徴を一覧で紹介 

ワインの知識・用語

ワインのぶどう品種、ワインを理解するのに大切とはいえ、あまりにも種類が多すぎて覚えきれないですね。

それもそのはずで、ワイン用として使われるぶどう品種は、世界で約1500種類あるとも言われています。

ただ私たちが実際に飲むことができるのは、よほど深くぶどう品種を研究している人でない限り、この内の100種類程度と言われています。

そこで今回は、私たちが飲む機会があるワインのぶどう品種100種を、一覧で簡単に紹介したいと思います。

あなたが知らないぶどう品種のワインに出会った時、ぜひ参考にしてください。

赤ワイン用の主なぶどう品種

まずは、赤ワイン用の主なぶどう品種について、以下で見ていきましょう。

アギヨルギティコ(Agiorgitiko)

アギヨルギティコは、主にギリシャのペロポネソス半島、特にネメアという産地で栽培される地場品種です。

造られるワインは甘口や辛口、軽やかなものから渋みが豊かなものまで、幅広い味わいのワインが造られています。

若いものはデイリーワインとして美味しく飲めますが、高品質で凝縮したものは熟成することで素晴らしいワインになります。

アギヨルギティコの果実は小さく厚い果皮で、高いポリフェノールを持っているため、濃い赤色を持つワインを生み出します。

この色合いの濃さから、品種から造られるワインは別名「ヘラクレスの血」とも呼ばれています。

アリアニコ(Aglianico)

アリアニコは、主にイタリア南部バジリカータ州やカンパーニア州等で栽培されるぶどう品種です。

タンニン分が豊富で豊かな酸味がある、ブラックベリーやブラックチェリーを想わせる濃厚な果実味を持つフルボディのワインを生み出します。

カナイオーロ(Canaiolo)

カナイオーロは、イタリア中部地方、特にトスカーナ州で栽培されているぶどう品種です。

現在はキャンティワインの場合のように、サンジョヴェーゼとのブレンドされて使用されることが多い品種です。

ブレンドさせることで、サンジョヴェーゼのタンニン分を和らげ、飲みやすさとエレガントさを際立たせる役割を担っています。

カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)

世界各地で栽培されますが、代表的な産地はフランスのボルドー地方です。

ぶどうの皮に含まれるタンニン分が多いため、強い渋みのある濃厚な赤ワインが造られます。

ワインが若いうちは、力強く濃厚な味わいに仕上がりますが、

熟成させることで、他にはない優美で複雑な風味を生むワインに変化します。

熟成ができて、世界中どこで栽培してもその特徴を表現できることから、高級赤ワイン用のぶどうとして絶大な人気を誇っています。

カベルネ・ソーヴィニヨンの原産地と言えば、赤ワインで有名なフランスのボルドー地方です。

ボルドーワインについて詳しくは、以下の記事で説明していますので、参考にしてみて下さい。

ボルドーのワインとは?産地とワインの特徴、楽しみ方やオススメを紹介

カベルネ・フラン(Cabernet Franc)

フランスのボルドー地方やロワール地方をはじめとする、世界のワイン産地で栽培されるぶどう品種です。

ボルドー地方の赤ワインには、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローとブレンドされて使われますが、

フランスのロワール地方などでは、カベルネ・フラン主体もしくは単独で造られるワインもあります。

一般的にカベルネ・フランから造られるワインは、

木イチゴやスミレの花のようなチャーミングなアロマと、口当たりが滑らかで酸味とのバランスがいい上品な味わいです。

ガメイ(Gamay)

ガメイは、主にフランスのボージョレ地方で栽培される赤ワイン用の品種です。

ヴィンテージの若いワインの味わいは、フレッシュかつフルーティーで、イチゴのような赤いフルーツの甘酸っぱい香り、渋みは少なく酸味もあります。

ガメイ、そしてボージョレと言えば、日本ではこの地方の新酒「ボージョレ・ヌーボー」が毎年11月第3木曜日に販売解禁されることでよく知られています。

ガルナッチャ・ティントレラ(Garnacha Tintorera)

主にスペイン南東部で栽培されるぶどう品種で、他にもイタリア南部、ポルトガル、アメリカのカリフォルニア州でも栽培されています。

フランスの「グルナッシュ」とは別のぶどう品種で、果肉まで赤い、珍しいぶどう品種です。

色の濃さが特徴で、ワインに深みを与える目的で他のぶどう品種とブレンドされることも多い品種です。

ガリオッポ(Gaglioppo)

主に、イタリアのカラブリア州で栽培される、赤ワイン用の品種です。

造られるワインの特徴として、ザクロのような小さく赤いフルーツの香りや、ドライハーブのようなニュアンスがあり、豊富なタンニン分も備えています。

カリニャン(Carignan)

南フランスのラングドック地方や、スペイン北東部などで主に栽培されるぶどう品種です。

造られるワインはタンニン分、苦み、酸味が豊かな味わいに仕上がります。

そのためにシラーなど酸味の少ないぶどう品種とブレンドされて、ワインの味わいを調節するために使われることも多いです。

カルメネール(Carmenere)

元々フランス・ボルドー地方の赤ワインに使われるぶどう品種でしたが、現在ではチリを代表するぶどう品種です。

ワインの色合いや風味は濃厚に仕上がる反面、酸味やタンニン分が柔らかい味わいになり、口当たりもなめらかに仕上がります。

キャンベル・アーリー(Campbell Early)

1892年にアメリカで誕生したブドウですが、

1897年頃に新潟県でブドウ園を営んでいた川上善兵衛氏が日本にもたらして以来、日本ワインで知られるブドウ品種となっています。

日本では生食やジュース用として栽培されることもあり、主に北海道や青森県、岩手県、秋田県などで栽培されています。

香りが強く、「フォクシーフレーバー」と呼ばれるイチゴやベッコウ飴を想わせる甘い香りが特徴的で、

ロゼワインや赤ワインとして、味わいも辛口〜甘口まで様々なスタイルのワインが造られます。

クシノマヴロ(Xinomavro)

ギリシャで古くから栽培される、赤ワイン用のぶどう品種です。

しっかりとした酸味、穏やかな渋みを持つリッチな味わいの赤ワインを生み出します。

クノワーズ(Counoise)

フランス、ローヌ地方のぶどう品種として知られていますが、他にもラングドック地方、アメリカのカリフォルニア州やワシントン州でも栽培されています。

ローヌ地方で、13品種の使用が認められているワイン「シャトーヌフ・デュ・パプ」に使われるブドウ品種の一つですが、

ローヌ地方でのブドウ栽培量は全体の0.4%とごく少量です。

できるワインの特徴としては、花のような香りに黒コショウのようなスパイスのニュアンス、酸が高い味わいで、ブレンドして使われることが多いです。

グルナッシュ(Grenache)

フランス南部やスペインで栽培されるぶどう品種です。

ワインの味わいはソフトで独特、土を想わせるフレーバーがあります。

他の品種とブレンドされてワインが造られることも多く、

味わいのしっかりとしたワインから、ジューシーでライトな味わいのワインまで様々なタイプのワインになります。

また、イタリアのサルデーニャ島では「カンノナウ」(Cannonau)と呼ばれ、タンニン分の強い赤ワインを生み出しています。

コルヴィーナ(Corvina)

イタリア北部ヴェネト州原産の黒ぶどう品種です。

この地方特産の赤ワイン「ヴァルポリチェッラ」や「バルドリーノ」を造る主要なぶどう品種となります。

酸味がしっかりとして、フルーツの風味も豊か、若いうちから楽しめるタイプから長期熟成が可能なタイプまで、様々なワインが造られます。

コルヴィノーネ(Corvinone)

ぶどう品種の名前「コルヴィノーネ」は「大きなコルヴィーナ」の意味で、大きなぶどうの房に由来します。

イタリア北部ヴェネト州で栽培される黒ぶどう品種で、赤ワイン「ヴァルポリチェッラ」を造るために、コルヴィーナとブレンドされて使われます。

コルヴィノーネからは、チェリーのようなアロマと滑らかなタンニン分を持つ、しっかりとした味わいのワインに仕上がります。

サペラヴィ(Saperavi)

ジョージアでは重要な、最も多く栽培されている黒ぶどう品種です。

主な産地はカヘティ地区です。

甘口から辛口、さらには酒精強化ワインにまで使われ、様々なスタイルのワインに醸造されます。

できる赤ワインは、ダークベリーやリコリス、タバコ、シナモン、プラムを想わせる豊かなアロマを持ち、

エレガントで芳醇な果実味、酸味やタンニン分もしっかりしています。

サンジョヴェーゼ(Sangiovese)

サンジョヴェーゼは、イタリアで最も栽培面積の多い、赤ワイン用のぶどう品種です。

中央イタリアのトスカーナ州が主な産地で、イタリアで最も有名なワインの「キャンティ」をはじめ、高級ワインも生み出しています。

フランスのコルシカ島では、「ニエルッキオ」(Nielluccio)と呼ばれるぶどう品種です。

シラー(Syrah)

フランスのローヌ地方とオーストラリアでは、最も重要なぶどう品種です。

シラーで造られる赤ワインは、色や香りが濃厚で、酸味とタンニン分が豊かなフルボディの味わいになります。

また、香りに黒コショウを潰したようなスパイシーな印象を感じるのも、この品種の特徴です。

他の品種とブレンドして使われることもあります。

ジンファンデル(Zinfandel)

ジンファンデルは、主にアメリカ・カリフォルニア州で栽培されます。

イタリアの「プリミティーヴォ」(Primitivo)と同じぶどう品種と言われています。

涼しい地域で育てられると、チェリーやラズベリーなど果実味が豊富な味わいで、

温暖な地域で栽培されると、ベリー系の風味に黒コショウやクローブのようなスパイスを想わせるフレーバーがあるのが特徴です。

タナ(Tannat)

フランス南西地方で主に栽培されるぶどう品種です。

渋みの元であるタンニン分が豊富なワインに仕上がります。

フランスの他には、ウルグアイで重要なぶどう品種です。

ツヴァイゲルト(Zweigelt)

ツヴァイゲルトは、オーストリアで生み出されたぶどう品種です。

寒い地方でもぶどうが生育できるため、オーストリア以外では、北海道や東北など日本の寒いワイン産地でも栽培されています。

味わいは、ヴィンテージの若いワインはラズベリーなど赤いフルーツのアロマに清涼感のあるものに、

樽熟成させたワインは、ブラックベリーなど黒いフルーツに、ビターチョコのようなコクのある香りが出てきます。

テンプラニーリョ(Tempranillo)

スペイン原産のぶどう品種で、スペインではテーブルワインから高級ワインまで幅広くワインが造られるぶどう品種です。

香りとタンニン分が豊かですが、より味わいをはっきりさせるために、

アメリカンオークの樽で長期間熟成させるのが、伝統的な製法です。

ワインの香りはイチゴやプラムに例えられますが、樽熟成させたものはスパイスやタバコ、なめした皮のニュアンスも加わります。

トゥーリガ・ナシオナル(Touriga Nacional)

ポルトガルを代表する黒ぶどう品種の一つです。

カシスやラズベリー、リコリスやスミレを想わせる豊かな香り、タンニン分のしっかりしたワインが造られる事が多いです。

一方、近年の生産者の間では、エレガントなスタイルのワインも造られてきています。

トゥーリガ・フランカ(Touriga Franca)

ポルトガル産の黒ぶどう品種の一つで、「ポートワイン」を造るぶどう品種の一つとして知られています。

ドウロ渓谷で幅広く栽培されています。

色合いは濃く、ブラックベリーなどのフルーツや花を想わせる香りを持ち、タンニン分は滑らかで、長期熟成も可能なポテンシャルの高いワインが造られやすいです。

トゥーリガ・ナシオナル、ティンタ・ロリスといった、他のボルトガル産ぶどう品種とブレンドされて使われることが多い品種です。

ドルチェット(Dolcetto)

イタリア北部で栽培される黒ぶどう品種で、主な産地はピエモンテ州です。

できるワインは、フルーツの風味が豊かできめ細かいタンニン分。ブラックベリーやチェリーのような洗練された香りが特徴です。

ネグロアマーロ(Negroamaro)

主にイタリアのプーリア州で栽培されているぶどう品種です。

ネグロアマーロは「黒く苦い」という意味で、できるワインは濃い紫色で、ほのかにスパイシーなニュアンスも感じられます。

プラムやチェリーのような、少し甘みのあるフルーツのフレーバーも特徴としてあります。

ネッビオーロ(Nebbiolo)

主にイタリアのピエモンテ州で栽培されるぶどう品種で、イタリアを代表する最高級ワイン「バローロ」や「バルバレスコ」を生み出しています。

ワインは、若い時はタンニンと酸が強い反面、

熟成させるとタールやスミレ、バラを想わせる、複雑な香りを持つワインになると言われています。

ネレッロ・カプッチョ(Nerello Cappuccio)

イタリア、シチリア州で主に栽培される、希少なぶどう品種です。

ネレッロ・マスカレーゼとブレンドされて、ワインに使用されることが多いです。

ネレッロ・カプッチョという名前は、その葉がブドウの実が見えないように包み込むようなフード(イタリア語でcapuccio)のような形をしていることに由来しています。

ネレッロ・カプッチョは、ブドウ畑で時にカリニャーノやサンジョヴェーゼと間違われてしまうそうです。

ネレッロ・マスカレーゼ(Nerello Mascalese)

イタリア、シチリア州北東部にあり、最近注目されるエトナ地方の代表的なぶどう品種です。

できるワインは、ルビー色でしっかりとした酸、赤いフルーツを想わせるフレッシュでエレガントな風味を持つ味わいに仕上がります。

ネロ・ダーヴォラ(Nero D’Avola)

イタリア南部のシチリア島を代表するぶどう品種です。

テーブルワインから高級ワインまで、様々なタイプのワインが作られます。

コクのあるリッチなフルーツの風味を持つ、力強い味わいのワインとなります。

バルベーラ(Barbera)

イタリアで栽培されるぶどう品種で、北西部のピエモンテ州が主な産地です。

ワインは、ベリーのような赤いフルーツの香り、味わいは酸味が強い反面タンニン分は少なめで、チャーミングな印象を持ちます。

ビジュノワール(Bijounoir)

「黒い宝石」という意味を持つ、日本で開発された赤ワイン用のぶどう品種です。

主な産地は山梨県ですが、日本の気候にあった品種で寒さにも強いため、日本全国での栽培が増える傾向にあります。

色が濃くタンニン分が豊富、味にもコクがあるワインを生み出します。

ピノタージュ(Pinotage)

ピノタージュは南アフリカ原産で、この国を代表するぶどう品種です。

豊かなタンニンとフレッシュな酸、ボリュームのある力強い味わいを持つ赤ワインを生み出します。

ピノ・ノワール(Pinot Noir)

フランス、ブルゴーニュ地方を代表するぶどう品種です。

赤いフルーツのような華やかで可愛らしい印象の香り、少ない渋みで程よい酸味を感じる味わいです。

ワインが若いうちはフルーツのチャーミングな香りが特徴で、熟成させるとキノコや動物の皮のような魅惑的な香りが表れてきます。

ロマネ・コンティのような偉大な赤ワインを生み出しますが、栽培が難しいデリケートなぶどう品種でもあります。

その土地の個性であるテロワールを表現するのに長けており、世界中で個性的なワインが造られています。

プティ・ヴェルド(Petit Verdot)

フランス、ボルドー地方のぶどう品種の一つです。

きれいな色合いで、酸味とタンニン分が豊かなワインを生み出します。

ボルドー地方では赤ワインに少量ブレンドに少量ブレンドされますが、

スペイン中央部やオーストラリアでは、この品種のみでワインが造られることもあります。

ブラウフレンキッシュ(Blaufrankish)

東ヨーロッパで広く栽培されていますが、特にオーストリアで重要な黒ぶどう品種です。

国によって様々な別名があり、ドイツでは「レンベルガー」、イタリアでは「フランコニア」、ハンガリーでは「ケークフランコシュ」と呼ばれるぶどう品種です。

できるワインには、コショウやクローブなどのスパイス、野イチゴのような香り、酸味とタンニン分が豊かな味わいに仕上がり、

長期熟成も可能なワインが見受けられます。

ブラック・クイーン(Black Queen)

「日本ワインの父」と呼ばれる川上善兵衛が開発した、赤ワイン用ぶどう品種の一つです。

ベーリー(Bailey)とゴールデンクイーン(Golden Queen)の交配により造られました。

濃い紫色の、酸味の強いワインを生み出します。

ボバル(Bobal)

スペイン南東部で栽培される黒ぶどう品種です。

色や味わいが濃厚な赤ワインに仕上がります。

元々は大量生産されてテーブルワインのブレンド用として使われていましたが、近年は品質が上がり、濃厚で価格も手頃なコストパフォーマンスの高い赤ワインを生み出しています。

マスカット・ベーリーA(Muscat bailey A)

日本で開発されたぶどう品種であり、日本を代表する赤ワイン用ぶどう品種とされています。

ベーリー(Bailey)とマスカット・ハンブルク(Muscat Hamburg)の交配によって開発されました。

「日本ワインの父」とも言われる川上善兵衛が、日本の風土に適したワイン用のぶどう品種として造られました。

色が鮮やかな赤で、比較的渋味の少ないみずみずしいワインを生み出します。

マルベック(Malbec)

フランス南西地方のカオール地区で栽培されているぶどう品種です。

「コ」(Cot)とも呼ばれます。

「黒ワイン」と呼ばれるほど、色が濃くタンニン分の強い、ブルーベリーやスミレの花のような香りを持つワインを生みだします。

最近ではアルゼンチンでも多く栽培され、アルゼンチンを代表する赤ワイン用ぶどう品種として高く評価されています。

ムールヴェードル(Mourvedre)

フランス南部の他に、スペインやオーストラリアで栽培されるぶどう品種です。

スペインでは「モナストレル」(Monastrell)、オーストラリアでは「マタロ」(Mataro)と呼ばれます。

若いワインは渋みが強く、他のぶどう品種とブレンドされてワインが造られることも度々あります。

オーストラリアではよくグルナッシュ、シラーズとブレンドされ、

それぞれのぶどう品種の頭文字を取って「GSM」と呼ばれる赤ワインを生み出しています。

長期熟成も可能で、この品種のみから造られた高級ワインも存在します。

ムニエ(Meunier)

シャンパーニュ地方で栽培されるぶどう品種の一つで、ピノ・ノワール、シャルドネなどとブレンドされてシャンパーニュを生み出します。

フランスでは「ピノ・ムニエ」(Pinot Meunier)、またドイツでは「シュヴァルツリースリング」(Schwarzriesling)とも呼ばれます。

メルロー(Merlot)

フランスのボルドー地方原産の品種で、赤ワイン用の品種の中では、世界で最も広く栽培されています。

ブドウが熟するのが他の品種に比べて早く、さらにたくさんの量を収穫できる、病気にも比較的強く、産地をあまり選ばないため、

世界中のワイン生産地で栽培されています。

赤ワインにすると、力強くアルコール度も高めで、酸味が少なめのワインを造り出します。

タンニン分はかなり滑らかで、熟成もできます。

メンシア(Mencia)

スペイン北西部のカスティーリャ・イ・レオン州で主に栽培されているぶどう品種です。

ワインには、スミレや赤いフルーツ、コショウ、ハーブの香りなどが備わり、ボディは中程度で、溌剌とした酸味をもつ味わいに仕上がります。

モンテプルチャーノ(Montepulciano)

イタリア中部および南部で栽培されているぶどう品種です。

イタリアの地元品種としては、サンジョヴェーゼに次ぐぶどう栽培地域の広範さを誇り、この品種と他の品種をブレンドして生み出されるワインも多数あります。

ヤマ・ソービニヨン(Yama Sauvignon)

1990年に山梨大学が開発したぶどう品種です。

日本の風土への適応と病害虫の被害防止を目的として、ヤマブドウとカベルネ・ソーヴィニヨンを交配して開発されました。

ランブルスコ・サラミーノ(Lambrusco Salamino)

イタリア中部、エミリア・ロマーニャ州で栽培されているぶどう品種です。

この地方の他のぶどう品種とブレンドされて、地方特産の微発泡赤ワイン「ランブルスコ」を生み出すことで知られています。

できるワインは、ボディは中程度、様々なベリーやチェリー、スミレやバラを想わせる上品な香りを持ち、

酸味とタンニン分、ミネラル感とのバランスが取れた味わいに仕上がります。

ロンディネッラ(Rondinella)

イタリア、ヴェネト州で栽培される黒ぶどう品種です。

程よい酸味とタンニン分を持つ赤ワインに仕上がり、他のぶどう品種とブレンドされて、地方特産の赤ワイン「ヴァルポリッチェラ」や「アマローネ」などに使用されます。

白ワイン用の主なぶどう品種

次に、白ワイン用の主なぶどう品種について、見ていきましょう。

アリゴテ(Aligote)

フランス、ブルゴーニュ地方を中心に栽培されている、白ぶどう品種です。

造られるワインは、フレッシュで透明感のある香り、酸味がありシャープな味わい、ミネラル感も豊かでスッキリとした後味を特徴としています。

アルネイス(Arneis)

イタリア北西部ピエモンテ州を中心に栽培されている、白ワイン用のぶどう品種です。

20世紀半ばに絶滅しかけましたが、1980年代以降に人気を回復しました。

白い花や洋梨のアロマをもち、辛口の白ワインだけでなく甘口ワイン用のぶどうとしても使われます。

アルバリーニョ(Albarino)

主にスペイン、ポルトガルで栽培されている白ブドウ品種です。

別名「海のワイン」とも呼ばれる、アルバリーニョから造られる白ワインは、酸味とミネラル感がしっかりとして、

青りんごや白い花の華やかな香り、フルーツの風味が豊かで、わずかに塩味を感じさせる味わいに仕上がります。

ヴィオニエ(Vionier)

主にフランス、ローヌ地方で栽培される、強いアロマが特徴の白ぶどう品種です。

主な栽培地はフランスのローヌ地方で、「コンドリュー」や「シャトー・グリエ」といった高級白ワインに使われます。

近年はアメリカやオーストラリアなどでの生産も増えています。

ヴェルディッキオ(Verdicchio)

イタリア中部マルケ州を中心に、イタリア各地で栽培される白ブドウ品種です。

ワインには控えめなアロマ、キリっとした酸とミネラルが感じられる味わいで、幅広い料理と相性がいいです。

ヴェルデホ(Verdejo)

アルバリーニョと並び、スペインを代表する白ぶどう品種です。

主な産地は、北部のルエダ地方で、

できるワインには柑橘類やハーブを想わせる豊かなアロマ、フレッシュでキレのあるしっかりとした酸味とほろ苦さが感じられ、しっかりと厚みのある味わいに仕上がります。

ヴェルメンティーノ(Vermentino)

サルデーニャ島、コルシカ島、イタリア北西部およびフランス南部を中心に栽培される白ブドウ品種です。

レモンやライムのような柑橘、白い花や黄桃のアロマがあり、フレッシュな酸味と柔らかさな口当たりを持つ白ワインに仕上がります。

米国やオーストラリアなど、ニューワールドでも栽培されています。

カタラット(Catarratto)

イタリア、シチリア州で栽培されている白ぶどう品種です。

できるワインは柑橘類、パイナップル、バナナの皮のようなトロピカルフルーツ、タイムやセージのようなハーブを想わせる香りもあります。

主に辛口の白ワインを生み出しますが、シチリア州の酒精強化ワインである「マルサラ」にもブレンドされます。

カリカンテ(Carricante)

イタリアのシチリア州で、注目を集めるエトナ山周辺で栽培される、白ぶどう品種です。

できるワインは、レモンやアニス、青リンゴ、オレンジの花、カモミール、若いアプリコットを想わせるフレーバーを持ち、ピュアでキレのある味わいを持ち合わせます。

ガルガーネガ(Garganega)

ギリシャが原産ですが、イタリアのヴェネト州を代表する白ぶどう品種として知られています。

他にもイタリア北部のロンバルディア州、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州でも栽培されています。

爽やかな香りとフレッシュな果実味で親しみやすいワインを造り、特に「ソアーヴェ」を生み出すぶどう品種として有名です。

グリューナー・フェルトリナー(Gruner Veltliner)

オーストリアで最も生産量の多い、白ぶどう品種です。

できるワインはフレッシュで、白胡椒や白い花、ハーブや柑橘類のような豊かなアロマ、爽やかでしっかりとした酸味を持つ、食事合わせやすい味わいに仕上がります。

グルナッシュ・ブラン(Grenache Blanc)

コート・デュ・ローヌ地方南部など、主にフランス南部で使用される白ぶどう品種です。

できるワインは、酸は低めでアルコール度数が高く、まろやかなタイプの味わいに仕上げられることが多いです。

グレケット(Grechetto)

イタリア中部のウンブリア州で広く栽培されている白ぶどう品種です。

柑橘類のようなフルーツの風味、フレッシュな酸、ミネラル感が豊かで引き締まりのある白ワインに仕上がります。

グレコ(Greco)

イタリアのカンパーニャ州を中心に栽培され、この地方の「グレコ・ディ・トゥーフォ」という白ワインで知られるぶどう品種です。

ワインは、フルーツの豊かなアロマと絶妙な酸味を持ち、ミネラル感が豊かでバランスの取れたふくよかな味わいに仕上がります。

グレーラ(Glera)

イタリア、ヴェネト州の重要な白ぶどう品種です。

地方特産で、イタリアを代表するスパークリングワイン「プロセッコ」を生み出します。

できるワインは、白桃や白い花のようなアロマと、後味にほのかな苦みを持つ味わいに仕上がります。

クレレット・ブランシュ(Clairette Blanche)

フランス南部で主に栽培される白ぶどう品種です。

ローヌ地方で13種類のぶどう品種の使用が認められている「シャトーヌフ・デュ・パプ」にブレンドされて使われます。

できるワインとしては、骨格があり酸が伸びやかで、ほのかな苦味を持つ味わいに仕上がる傾向にあります。

ゲヴュルツトラミネール(Gewurztraminer)

フランスのアルザス地方、ドイツなど涼しい産地で栽培されるぶどう品種です。

栽培が難しいぶどう品種と言われていますが、気候や土壌が適合した産地では、アロマティックな白ワインを生み出します。

ワインに表れる香りが特徴的で、バラの花びらやライチ、トロピカルフルーツ、コリアンダーのような多彩で力強いアロマを感じさせます。

ケルナー(Kerner)

ドイツ原産のぶどう品種で、寒さに強く収穫量も多いことで、ドイツでは重要なぶどうです。

日本でも、ドイツと気候が似ている北海道で栽培され、様々なタイプのワインが造られています。

ワインは、マスカットやミントのような甘く清涼感のある香り、酸味がみずみずしくフレッシュな味わいを生み出します。

コロンバール(Colombard)

フランス原産の白ぶどう品種で、主にフランスやアメリカで栽培されています。

フランスではブランデーのコニャックやアルマニャックの原料としてよく使われています。

北アメリカでは「フレンチ・コロンバール」という名前で呼ばれる品種で、フルーツの豊かなアロマを持つワインが造られています。

甲州(Koshu)

日本固有のぶどう品種で、今や日本を代表する白ぶどう品種とされています。

山梨県を中心に栽培されており、フレッシュなフルーツの香り、スッキリとした味わいのワインを生み出します。

シャルドネ(Chardonnay)

白ぶどうの中でも特に知名度の高い品種がシャルドネです。

原産国のフランスをはじめ、白ワイン用のブドウ品種として、世界中で高い人気を誇ります。

味わいとしては、フルーツの風味が豊かで芳醇なワインに仕上がります。

有名な「シャブリ」もシャルドネから造られる白ワインです。

ジャケール(Jacquare)

フランス、サヴォワ地方で栽培される、白ぶどう品種です。

できるワインは、華やかなアロマとスッキリとした酸味、ほのかな苦味をもつ味わいに仕上がります。

シュナン・ブラン(Chenin Blanc)

主にフランスのロワール地方で栽培される、白ワイン用品種です。

最近では、南アフリカでも成功を収め、同国を代表するぶどう品種とされています。

辛口から甘口、またスパークリングワインまで品質の高いワインを生み出すため、世界中で栽培されます。

ワインとしては、カリンや桃のような香り、豊かな酸味を持つ味わいを生み出します。

シルヴァーナー(Silvaner)

ドイツをはじめとする、中央ヨーロッパの寒冷地で栽培される白ぶどう品種です。

できるワインは、キリッとした酸味で爽やかな風味を持つ軽めの味わいに仕上がりますが、畑の土壌によってはミネラル感が豊かでコシのある味わいにもなります。

セミヨン(Semillon)

フランスやオーストラリアで、主に栽培される白ぶどう品種です。

ボルドー地方の一部では、「ソーテルヌ」という世界的に見て品質の高い極甘口ワインを生み出します。

オーストラリアでは、シャルドネの次に多く栽培され、ニュー・サウス・ウェールズ州のハンター・ヴァレー地区が特に有名です。

ドライフルーツやハチミツなどの上品な香り、酸味は穏やかで滑らかな口当たりのワインが造られます。

ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)

ソーヴィニヨン・ブランは、フランスをはじめ世界中のワイン産地で栽培されているぶどう品種です。

爽快で、フルーツの風味が豊かな白ワインを生みだすとされています。

ソーヴィニヨン・ブランから造られるワインの多くは、色合いは淡い黄色、柑橘とハーブの清涼感のある香りが特徴です。

フランスのロワール地方のような冷涼な地域で造られたものは、シャープな酸味とミネラル感のあるみずみずしい味わいとなり、

温暖な気候のもと十分に熟したソーヴィニヨン・ブランから造られたワインは、

トロピカルフルーツのような南国系の甘い果実、蜂蜜やスパイスのニュアンスも現れます。

チャレッロ(Xa-rello)

スペインのカタルーニャ地方を中心に栽培されている、白ぶどう品種です。

主に他の品種とブレンドされて、スパークリングワイン「カヴァ」を生み出しますが、スティルワインに使われることもあります。

できるワインは、香りが豊かで、酸味とフレッシュさがある、ミネラル感のある味わいに仕上がることが多いです。

デラウェア(Delaware)

アメリカ合衆国のオハイオ州デラウェア市で発見されたぶどう品種で、日本でも生食用としてなじみ深いですが、ワイン用としても栽培が盛んです。

日本での主な産地は、山形県、山梨県、大阪府などです。

果皮は赤紫色ですが、ワインとしては白ワインが造られ、味わいは軽やかで爽やかな酸味を持つという特徴があります。

デラウェアから、極甘口から甘口、そして辛口タイプまで様々な味わいのワインが造られます。

最近は、白よりやや濃い色合いのオレンジワインや、スパークリングワインも造られており、そのユニークさから日本ワインファンの人気を集めています。

トレイシャドゥーラ(Treixadura)

スペイン北西部のガリシア地方、ポルトガル北東部のヴィーニョ・ヴェルデ地方で主に栽培される白ぶどう品種です。

それぞれの産地で、他のぶどう品種とブレンドされることが多い品種です。

できるワインは、香りが豊かで桃、アプリコット、リンゴ、熟した洋ナシの優しい風味とオレンジの花のような心地よいフレーバーが広がります。

トレッビアーノ(Trebbiano)

イタリア原産とされるぶどう品種で、主にイタリアやフランスで広く栽培されています。

フランスでは「ユニ・ブラン」などと呼ばれ、ブランデーの婚約の原料として使われています。

イタリアでは、全国で栽培されるぶどう品種です。

ワインの特徴としては、柑橘類や青リンゴ、若葉のような香りを持ち、爽やかでフルーツの風味が豊かな味わいに仕上がります。

価格もリーズナブルなワインが多く、コストパフォーマンスの高い辛口白ワインを生み出す品種として知られています。

ナイアガラ(Niagara)

カナダにあるナイアガラ半島が原産ですが、ワイン用としては日本での栽培が盛んな白ぶどう品種です。

北海道と長野県が主な産地で、他にも山梨県、青森県、山形県などの寒い地域で栽培されています。

ワインとしては、アロマティックでマスカットのようなフレッシュで華やかな香り、フルーティーで軽めの味わいに仕上がり、

スッキリとした辛口から甘口、デザートワインまで、ワインの味わいにも様々なタイプが造られています。

ノジオーラ(Nosiola)

イタリア北東部のトレンティーノ・アルト・アディジェ州を中心に栽培されているぶどう品種です。

ワインは、りんごや洋梨のような香りに、ヘーゼルナッツを想わせる風味があり、豊かな酸味を持つ味わいに仕上がります。

パレリャーダ(Parellada)

スペインのカタルーニャ地方を中心に栽培されている、白ぶどう品種です。

主に他の品種とブレンドされて、スパークリングワイン「カヴァ」を生み出しますが、スティルワインにも広く使われています。

できるワインは白い花を想わせるアロマ、酸とボディをしっかり備えた味わいに仕上がることが多いです。

パロミノ(Palomino)

スペイン、南アフリカなどで栽培される白ぶどう品種です。

ワインにするとニュートラルで際立った特徴が生まれないですが、スペイン南部のアンダルシア地方で造られる酒精強化ワイン「シェリー」の主要品種です。

ピカルダン(Picardan)

フランス南部で主に栽培される白ぶどう品種です。

ローヌ地方で13種類のぶどう品種の使用が認められている「シャトーヌフ・デュ・パプ」にブレンドされて使われます。

ピクプール・ブラン(Piquepoul Blanc)

南フランスのラングドック地方で、主に栽培されるぶどう品種です。

できるワインは、レモンやグレープフルーツのような柑橘類や白い花を想わせるアロマ、フレーバーも豊かでシャープ、ミネラルを感じるドライな味わいです。

ピコリット(Picolit)

イタリア北部、フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の白ぶどう品種です。

「コッリ・オリエンターリ・デル・フリウリ・ピコリット」という希少なデザートワインを生み出します。

生産量が少ない、高級な甘口ワインです。

ピノ・グリ(Pinot Gris)

フランスのブルゴーニュ地方が原産とされるぶどう品種です。

近年では世界各地で栽培され、フランスのアルザス地方、ドイツ、イタリア北部やアメリカのオレゴン州、ニュージーランドで品質の高いワインが生み出されています。

白ぶどうの中では、特に豊かなボディとフルーツの風味を持つワインができるとされ、まろやかでコクのある味わいに仕上がります。

ピノ・ブラン(Pinot Blanc)

フランスのアルザス地方や、ドイツで主に栽培されているぶどう品種です。

出来上がるワインは、白い花を想わせる香りが特徴で、りんごやハーブ、柑橘類のような爽やかな香りも感じられます。

味わいは、酸味が際立ち適度な苦味を備え、コクもしっかりとあります。

フィアーノ(Fiano)

カンパーニャ州やシチリア島など、イタリア南部で古くから栽培されている白ブドウ品種です。

ワインの特徴としては、オレンジの実やミモザの花のような香りを持ち、ヘーゼルナッツやアーモンドのニュアンスも感じる、

ミネラル感と酸味のバランスが取れた濃厚でコクのある味わいに仕上がります。

フリウラーノ(Friulano)

イタリア北部のフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州を代表する、白ぶどう品種です。

他でも、同じくイタリア北部のヴェネト州やロンバルディア州でも栽培されています。

白い花を想わせる繊細でクリーンなアロマとフルーツの風味を持ち、酸は穏やかでフレッシュな味わいの白ワインになります。

ブールブーラン(Bourboulenc)

フランス南東部が原産の白ぶどうで、特にフランス、ローヌ地方の南部で栽培されています。

基本的に、他の白ぶどう品種とブレンドされてワインに使われますが、花のようなアロマを持つ、アルコール度数が低めのフレッシュな味わいのワインに造られることが多いです。

マカベオ(Macabeo)

スペイン北部、フランスのラングドック・ルーション地方で、主に栽培されている白ぶどう品種です。

特に、スペインのカタルーニャ地方では、他のぶどう品種とブレンドされてスパークリングワインの「カヴァ」を造るぶどう品種として知られています。

他にも、スペインのリオハ地方では「ビウラ」、ラングドック・ルーション地方では「マカブー」と別名で呼ばれています。

完熟させると花を想わせるアロマを持つぶどう品種ですが、早めに収穫することで酸味のある爽やかなニュアンスの白ワインとして造られることもあります。

マルヴァジーア(Malvasia)

イタリア、フランス、スペインなど地中海の国を中心に、世界のワイン産地で栽培されるぶどう品種です。

マルヴァジーアは、細かく分類するとたくさんの種類があり、

辛口白ワインだけでなく、デザートワインや、ポルトガルのポートワインに代表される酒精強化ワインも造られています。

品種の種類が幅広いため、特徴をまとめることは難しいのですが、

ワインはふくよかで円みがあり、どっしりとしたボディと柔らかい口当たりを持っています。

マルサンヌ(Marsanne)

主にフランス、ローヌ地方の北部で栽培される白ぶどう品種です。

酸が中程度で、ボディのしっかりしたワインを造ることができて、熟成させることで花やヘーゼルナッツのようなブーケも持つようになります。

同じ北部ローヌ地方の白ワインでエルミタージュ、クローズ・エルミタージュ、サン・ジョセフなどの白ワインに使われます。

ルーサンヌとブレンドされた白ワインに使われることも多い、ぶどう品種です。

ミュラー・トゥルガウ(Muller-Thurgau)

ドイツで開発されたぶどう品種で、気候や土地に対する順応性が高く、ドイツを中心に世界的に普及したぶどう品種です。

日本でも北海道を中心とした寒冷な地域で栽培されています。

造られるワインは、青リンゴやマスカットを想わせるフルーツの軽やかな香りで、辛口〜中甘口のニュートラルな味わいを持っています。

ミュスカデ(Muscadet)

フランスのロワール川地域で栽培されるぶどう品種です。

ワインは、フレッシュな柑橘系の香りを持ち、爽やかでフレッシュな酸味を持つ軽い味わいに仕上がります。

その軽い味わいを補うために、「シュール・リー」と呼ばれる特別な造り方が行われることもあります。

モスカート(Moscato)

イタリアで古くから栽培されるぶどう品種で、日本の「マスカット」と同じぶどうに当たります。

ちなみにフランスでは「ミュスカ」、スペインでは「モスカテル」、ボルトガルでは「ムスカテル」と呼ばれています。

ワインの一番の特徴は、名前の語源でもある「ムスク」(=麝香)を想わせる豊かなアロマを持っています。

味わいは辛口〜甘口まで、様々なタイプのワインが造られています。

リースリング(Riesling)

有名な白ワイン用の品種の一つで、ドイツやフランスのアルザス地方では重要な品種です。

この品種が持つ、はっきりとしたフルーツの香りと酸味が特徴です。

一般に涼しい気候に適すると考えられる品種ですが、

それほど涼しいとは言えないオーストラリアのクレア・ヴァレー地区のものは評価が高いです。

リボッラ・ジャッラ(Ribolla Gialla)

主にイタリア北部のフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州で栽培されるぶどう品種です。

近年のオーガニック・ワイン人気に伴い、最近注目されているぶどう品種でもあります。

ワインには、アカシアの花、レモンやグレープフルーツなどの柑橘類を想わせる香り、味わいには酸味とミネラル感がしっかりと感じられます。

ルカツィテリ(Rkatsiteli)

ジョージアの東南部、カヘティ地方が発祥で、ジョージアで最も栽培されている白ぶどう品種です。

主な生産国はジョージアですがアルメニア、ウクライナ、ロシア、ブルガリアなどでも栽培されています。

アロマティックなぶどう品種で、花や柑橘類を想わせる控えめな香りで、酸味も低めのニュートラルな味わいのワインに仕上がりやすいです。

しかし、ジョージアの伝統的な「クヴェヴリ」という素焼きの壺で醸造した場合、力強さがありタンニン分も感じられる味わいの白ワインになります。

まとめ

今回は、私たちが目にする世界のワイン用ぶどう品種100種類の産地と特徴を、ざっと紹介してきました。

もちろん、今回紹介した以外にも世界中の様々なぶどう品種からワインが造られています。

今回の紹介を参考にしながら、いろいろなぶどう品種や国のワインを飲んでみてはいかがでしょうか。

そうすれば、あなたが好きな味わいのぶどう品種が見つかるかもしれませんし、何よりワインを飲むだけで世界の広さを感じられるかもしれませんよ。

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