ワインのミネラル感とは?現れる特徴、ワインの選び方、オススメを紹介

ワインの知識・用語

ワインのミネラル感、よく聞く言葉ですが、どういうものか知っていますか?

今回は、ワインのミネラル感とはどういうものか、ミネラル感はワインの味や香りにどのように出てくるのか、

またミネラルを感じるのにオススメのワインについても、紹介していきたいと思います。

ワインのミネラル感とは?

ワインの「ミネラル感」とは、鉱物のような味わいやニュアンスを感じた時に表す言葉です。

では、ミネラル感は具体的にどう感じるのか、は説明が難しいですが、ワインを口に含んだ時に、舌の奥や両端で感じるキラキラと輝くような風味、と言えるでしょうか。

コメントでワインのミネラル感を表す表現としては、チョーク(石灰)、火打石、鉄、塩味、ほのかな苦味などと言われています。

ではなぜ、ワインにこのような風味を感じるかについては、実は科学的な証明はされていませんが、

ワインのミネラル感は、ブドウが育つ環境に関係していることは分かっているようです。

冷涼な気候で栽培されたブドウを使っている、ブドウ畑の土壌に石灰質が含まれるなどのいくつかの条件によって、ワインにミネラルのような風味が感じられるとされています。

ワインのミネラル感は重要?

ミネラル感は、ワインの味わいをより複雑に感じさせるため、最近では特に重要とされています。

またワインにミネラル感があることで、味わいがしまったシャープな印象になり、ワインのフルーティーさとのバランスが取れてより美味しく感じられます。

一方、ミネラル感があまりないワインは、甘みが強く重たい印象を受けると思います。

またミネラル感は、ワインの品質や産地の特徴を表す指標の一つにもなっています。

例えば、ブルゴーニュ地方で優れたワインを生み出す畑は、土壌に石灰質を多く含んでいて、そのワインには赤白ともにチョークを想わせる風味が感じられる場合があります。

ワイン愛好家や評論家は、そのミネラル感を評価することで、ワインの品質や特徴を判断することができます。

ただミネラル感は、ワインができるまでの化学反応によって生まれた味わいや感覚を表すことが多く、ミネラル感が生まれる化学的なメカニズムは未だに解明されていません。

しかし、いずれにしてもミネラル感は、ワインに独特の風味と複雑さを与える重要な要素の一つとされています。

ミネラル感を持つワインの特徴は?

ミネラル感を表すワインの味わいや香りには様々な表現がありますが、一般的に以下のような特徴を持っています。

実際の香りや味わいではなく、ミネラルの香りからこれらを連想させる、という意味合いですね。

香り

石や鉱物を想わせる香りがあります。

具体的にはチョーク、火打石、鉄などと表現されることが多いです。

味わい

ミネラル感があるワインは、フルーティーで華やかな味わいとともに、シャープでドライな印象を受けることがほとんどです。

塩味、苦味、ピリッとした辛味などと表現されます。

ミネラル感のあるワインの選び方は?

ミネラル感のあるワインを選びたい時は、以下を意識するといいと思います。

産地を確認する

ミネラル感のあるワインは、土壌に石灰岩やシリカ、鉄分といったミネラル分を含んだ酸度の高い産地で生産されることがほとんどです。

例えば、フランスのロワール地方、アルザス地方やブルゴーニュ地方、ドイツのモーゼル地方、スペインのリオハ地方などが挙げられます。

もちろんこれらの地方以外でも、優れたワインを生み出す産地では、ミネラル感のあるワインが多く造られています。

また、ミネラル感があるワインは、基本的に気候が冷涼な場所から造られています。

ブドウ品種を選ぶ

白ワインではシャルドネやリースリング、ソーヴィニヨン・ブランなど、赤ワインではピノ・ノワールやカベルネ・フランなどのブドウ品種にミネラル感があることが多いです。

なぜなら、これらのブドウ品種が、気候が冷涼で土壌の酸度の高いブドウ畑ともよく適合し、うまく生育するからです。

ワインの説明を読む

ワインを選ぶ際に、ワインの説明をよく読むことも重要です。

ワインの説明は、生産者や販売店のウェブサイトやショップのPOP、アプリなどから読むことができます。

香りにチョーク、火打石、鉄のような鉱物、味わいに塩味、苦味などの表現があれば、ミネラル感のあるワインを探すことができます。

ミネラル感のあるワインを飲む時のポイントは?

鉱物のような香りや風味を引き立てるためには、以下のような飲み方をするといいと思います。

適切な温度で飲む

ミネラル感のあるワインは、適切な温度で飲むことが大切です。

ワインの適温は、一般的な私たちの感覚としては、少し冷たいと感じる温度です。

白ワインは10℃程度、赤ワインは16℃前後で飲むと、よりワインのミネラル感が引き立った味わいに感じられます。

ワイングラスを用意する

グラスの形状によって、ワインの味わいや香りが変わったように感じるので、適切なワイングラスを用意することも重要です。

ワイングラスは、ワインの香りや味わいを最大限に引き出すように作られているので、ミネラル感もしっかり感じることができます。

ちなみに、ワイングラスについてと初めての選び方については、以下の記事が参考になればと思います。

ワイングラス各部位には名称と役割がある?!5つの代表的なグラスの型も紹介

ドイツで145年以上続くクリスタルグラスブランド「ツヴィーゼル」

ミネラル感のあるワインと料理との合わせ方は?

ミネラル感のあるなしに関わらず、ワインは料理との合わせ方によって印象が大きく変わるので、どの料理と合わせるかはとても重要です。

特にミネラル感が際立って感じるワインは、口当たりが軽めで酸味もしっかりしていることが多いので、食事と合わせて飲むとより美味しく感じられます。

ミネラル感のあるワインに合わせる料理としては、例えば以下のようなものが挙げられます。

魚介料理

ミネラル感のあるワインは、魚介類との相性がいいと言われています。

特に、貝類や海老などほのかに甘味を感じる魚介類は、白ワインとの相性がよく、ミネラル感が引き立って美味しく楽しめます。

具体的には牡蠣、ホタテ、エビ、サザエ、アワビなど、鮮度の高い魚介類の風味を生かした料理はオススメです。

鶏肉・豚肉料理

白身の肉料理にもミネラル感のあるワインは合わせやすく、特に鶏肉や豚肉との相性が良いとされています。

酸味のある赤ワインなどと合わせると、肉料理の脂っこさを中和してくれます。

具体的には、鶏肉のグリル、ポークチョップ、鶏肉と野菜の炒め物などがオススメです。

野菜料理

野菜料理との相性もよく、特に緑黄色野菜や根菜との相性がいいと言われています。

野菜の旨みや甘味を引き出して、ミネラル感を楽しむことができます。

具体的には、グリル野菜、焼き茄子、ポテトサラダ、かぶの煮物などがおすすめです。

チーズ

ミネラル感のあるワインとチーズの相性も良く、特にゴーダチーズやコンテチーズなどの硬質チーズと赤ワインとの相性がいいとされています。

塩味があるチーズと合わせることで、ワインの果実味とミネラル感を引き立てることができます。

和食

和食との相性もよく、特に酸味のある和食との相性がいいとされています。

また、塩味の効いた和食との相性もよく、ワインのミネラル感を引き立てることができます。

具体的には、酢の物、含め煮などがオススメです。

ちなみに、ワインと料理を合わせる時に「マリアージュ」の考え方がありますが、マリアージュについては、以下の記事が参考になればと思います。

ワインと料理をマリアージュさせる方法は?基本と実例を合わせて紹介

また、ワインを美味しく飲む方法について、適温やワイングラス、料理との合わせ方を詳しく書いた記事もありますので、参考にしてみて下さい。

自宅で気軽に実践できる、ワインの味と香り引き立つ美味しい飲み方は?

ミネラル感のあるワインのオススメは?

ミネラル感のあるワインは地方やブドウ品種によって異なるため、特定の価格帯やブランドに限定するのがなかなか難しいですが、

一般的にミネラル感のあるワインは高品質であることが多く、比較的価格も高いです。

その中でも知名度が高く、価格も比較的抑えたものも含めて、ミネラル感のあるオススメのワインを紹介したいと思います。

シャブリ (フランス/白ワイン)

シャブリはフランスのシャブリ地区で造られる辛口白ワインで、ミネラル感豊かな味わいが特徴、魚介類や和食などとの相性がいいことで、よく知られています。

シャブリの中でも高品質なものの方が、ミネラル感をよりしっかり感じられます。

ちなみに、シャブリについては以下の記事で詳しく説明していますので、参考にしてみて下さい。

シャブリとはどんなワイン?味わいや特徴、合う料理や楽しみ方も解説

アルバリーニョ (スペイン/白ワイン)

アルバリーニョは、主にスペインの北西部ガリシア地方で栽培される白ブドウ品種のことで、

特にガリシア地方の中にあるリアス・バイシャス地区で造られるアルバリーニョ種からは、爽やかな酸味と塩気のあるミネラル感の豊かな白ワインが造られています。

魚介料理や和食にもバッチリ合わせやすい高品質な白ワインですが、比較的手頃な価格でその魅力を楽しめるのが、オススメのポイントです。

ちなみに、スペインからは他にもコストパフォーマンスの高いワインが数多く生み出されています。

スペインワインの特徴と魅力については、以下の記事で詳しく紹介していますので、参考にしてみて下さい。

コスパの高いスペインワイン、その魅力と特徴、オススメのワインも紹介

ソーヴィニヨン・ブラン(フランス、ニュージーランドなど世界各国/白ワイン)

ソーヴィニヨン・ブランは、世界各国で栽培される人気の高い白ブドウ品種ですが、

ミネラル感のあるワインとしては、フランスのロワール地方やニュージーランドのマールボロ地区で造られるものを選ぶことをオススメします。

ソーヴィニヨン・ブランの白ワインは、色々とあるので選ぶのが難しいかもしれませんが、

ワインのミネラルを感じたいなら、3000円以上の高品質ワインを選んだ方がいいと思います。

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プリオラート(スペイン/赤ワイン)

ミネラル感のある赤ワインは、なかなか選ぶのが難しいですが、私のオススメとしてはスペインのプリオラートという高級産地で造られる赤ワインです。

プリオラートは標高が高く、土壌や気候条件にもミネラル感のあるワインが生まれる環境が揃っています。

ブドウ品種には、ガルナッチャ(フランスの「グルナッシュ」と同じ品種)を主に使用しており、

丁寧に造られた赤ワインには、赤いフルーツやスパイスのような濃縮した味わいの中に、土壌に由来するミネラルを感じることができます。

ワインのミネラルを感じたいなら、プリオラートも3000円以上の高品質ワインを選んだ方がいいと思います。

ピノ・ノワール(フランスなど世界各国/赤ワイン)

ミネラル感のある赤ワインをオススメするなら、やはりピノ・ノワールは外すことができません。

なぜならピノ・ノワールは、栽培された土地柄がワインに表現されやすいため、ミネラル分豊富な土壌で栽培された場合は、造られるワインにもミネラル感があるからです。

特にフランスのブルゴーニュ地方は、土壌に石灰質が豊富に含まれるため、栽培されたピノ・ノワールから造られる高級赤ワインからは、しっかりとミネラルを感じ取ることができます。

ただブルゴーニュのワインは、高級なものを選ばないと真価が発揮されないこと、

さらに生産量が安定しないこともあり、お試しで買うにはオススメしずらいワインでもあります。

そこで今回は、同じピノ・ノワールでも南アフリカで造られた赤ワインを紹介したいと思います。

南アフリカは、ピノ・ノワールに適した気候と地理的条件を備えているとともに、技術的なノウハウと長い歴史を持つワイン生産国であるため、高品質なピノ・ノワールを生産することができます。

以下に紹介する、生産者「ポール・クルーバー」が造るピノ・ノワールのワインは、ミネラル感もあるオススメの赤ワインです。

南アフリカは、既に世界的に名が知られているワイン産地ですので、是非ともチェックして頂きたい国の一つでもあります。

ミネラル感のあるワインを何ヶ月でも美味しく飲める「コラヴァン」の使用がオススメ

今回は、ワインのミネラル感とはどういうものか、ミネラル感はワインの味や香りにどのように出てくるのか、

またミネラルを感じるのにオススメのワインについても、紹介してきました。

ここまでいろいろな説明をしましたが、ミネラル感はあなたが「これだ」と感じ取れないと、なかなかうまく説明することができないワインの要素の一つです。

そのために、ミネラルが豊富なワインを色々と試してみてはいかがでしょうか。

ところで、ミネラル感のあるワインであっても、一度栓を開けてしまうとすぐに風味が飛んでしまうので、早めに飲み切るのが常識ですが、

ワインシステム「コラヴァン」を使えば、栓を開けることなくワインを楽しむことができます。

「コラヴァン」とは、ボトルに取り付けて使うことで、コルク栓を抜かずにボトルの中のワインを注いで飲むことができる、特許テクノロジーを使用したアイテムです。

コラヴァンを使えば、栓を抜かなくてもワインが飲めるので、

コルクを折る心配だけでなく、ワインを酸化させる心配もせずにワインを飲むことができるので、ボトルのワインを数ヶ月または数年後でも開けたての状態のワインを飲むことができます。

コラヴァンは使い方が簡単ということもあり、飲みたいワインの酸化を気にせず楽しめるだけでなく、

熟成途中のワインの状態を飲んで確かめるといった、これまでできなかったワインの楽しみ方もできるので、世界のワイン愛好家からも注目されているアイテムです。

「コラヴァン」については、以下の記事で詳しく説明していますので、参考にしてみてください。

開けたてのワインの味を数ヶ月後でも楽しめる道具、コラヴァンとは?

どのコラヴァンがいい?種類・モデル別の違いとオススメを紹介

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